Xenoma、独自のくしゃみ発生機を製作して実験を実施

マスク着用時の飛沫飛散計測を開始

スマートアパレル「e-skin」を展開する株式会社Xenoma(本社:東京都大田区、代表取締役CEO:網盛 一郎、以下「Xenoma」)は、マスクの飛沫飛散防止効果を確認するため、くしゃみ発生機を製作し千葉大学大学院工学研究院太田匡則准教授の協力により計測実験を行いました。

Xenomaはこれまでに保育施設や介護施設等に洗える布マスク4万枚の無償配布を実施したほか、特設サイトにて国内縫製工場で生産する布マスクを販売しています(https://shop.xenoma.com/)。中でも通気性能が特に優れた「すずしい 洗える布マスク」はフィットネスジムをはじめとする屋内での運動時等に高い人気を博しています。

布マスクの有効性についてコンピュータシミュレーションが多数行われる中、Xenomaは千葉大学大学院工学研究院太田匡則准教授の協力によりマスク着用時の飛沫飛散計測を実施しました。計測は、早稲田大学・順天堂大学共同研究1)を参考に一定の出力で咳やくしゃみを模した水分を含んだ空気を発生させるくしゃみ発生機を、大田区内企業の協力を得てXenomaが独自に製作し、エディンバラ大学のレポート2)を参考に背景型シュリーレン法を用いて行いました。

実験の第一段階として、マスクなしの場合と「すずしい 洗える布マスク」を使用した場合を比較する実験を行った結果、「すずしい 洗える布マスク」を使用すると前方への飛沫飛散距離が約20cm程度となり、マスクなしの場合に比べ大幅に短縮される様子が観察されました。

布マスクは無症状でウイルスを保有しているケース等があることから他人に感染させないことが主たる目的とされており、飛沫の飛散距離を短くすることで、それを他人が吸い込むことによる飛沫感染のリスクを低減でき、すなわち必要なソーシャルディスタンスの距離を軽減できると考えられます。なお、密閉空間では飛沫が空間内に浮遊し続けるためマスクの着用状態に関わらず換気を行うことが重要とされています。

今後、Xenomaは千葉大学と連携して本実験を継続し布マスクの効果をより詳細に明らかにするとともに、ヘルスケアデータを予防医療に役立てることを目指す企業として、新型コロナウイルス感染症拡大による社会課題に対し取り組んでまいります。

1) 尾方壮行, et al. "模擬咳発生装置による飛沫沈着量分布の測定." 日本建築学会環境系論文集 83.743 (2018): 57-64.
2) Viola, I. M., et al. "Face Coverings, Aerosol Dispersion and Mitigation of Virus Transmission Risk." arXiv preprint arXiv:2005.10720 (2020).

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